屋根に適したメンテナンス周期とは?〜屋根材ごとに異なる耐用年数と劣化のポイント〜

屋根の種類

 

雨漏りや台風などが起きてから、慌てて屋根のメンテナンスについて考えていませんか?メンテナンスについて調べる方は多い反面、いつどのようなメンテナンスをしたら良いのかわからずに悩まれている方もいらっしゃるようです。屋根を良好な状態に保つことができるタイミングに定期的に行うのが、適切なメンテナンスといえます。

 

また、屋根は見えにくい場所にあるため普段は気づきにくいのですが、直射日光や風雨にさらされ続けており、非常に傷みやすくなっています。塗装の剥がれやサビ、コケなどの汚れは屋根材の劣化に繋がるので、定期的なチェックが必要です。ただし劣化の速度は、屋根材の種類によって変わってきます。

 

そこで今回は、メンテナンスのタイミングや気をつけたいポイントを、4つの屋根材別に見ていきましょう。

 

屋根材ごとのメンテナンス方法と耐用年数

屋根の構造は、下地の野地板にルーフィングと呼ばれる防水シートを貼り、その上に屋根材を重ねています。屋根の施工法や屋根材によってメンテナンス方法は異なりますが、主に、色を塗りなおす「塗装メンテナンス」、劣化した屋根の上に新しい屋根材をかぶせる「カバー工法」、屋根材を取り替える「葺き替え」(ふきかえ)などがあります。

 

化粧スレート

 化粧スレート

 

化粧スレートは、繊維素材をセメントで薄い板状に固めた屋根材です。軽量でデザインも豊富なため、多くの住宅で使われています。

 

耐用年数は25年から30年といわれていますが、表面の塗装が劣化するため、10年毎の塗装メンテナンスが必要です。塗装の剥がれや変色、カビやコケがついていないかチェックしましょう。

 

また、2004年以前に施工した住宅では、アスベストが屋根材に含まれている場合があります。そのため、化粧スレートの補修工事では、コストや安全性を考慮して、既存の屋根の上に新しい屋根材をかぶせるカバー工法が多く採用されています。

 

劣化が激しい場合はカバー工法が使えず、葺き替え工事をすることになります。余計なコストをかけないためにも、定期的なメンテナンスや早めの補修が大切です。

 

金属(ガルバリウム鋼板)

 金属(ガルバリウム鋼板)

 

金属屋根は、屋根材の中で最も軽量であるという特徴があります。近年では、価格が手ごろで耐久性の高いガルバリウム鋼板が主流となっています。

 

耐用年数は25年から30年で、カバー工法や葺き替え工事が必要になります。屋根材の劣化を防ぐために、塗料の劣化(褪色やチョーキング)や剥がれが目立ってきたら再塗装を検討しましょう。塗料の劣化以外にもサビや釘抜けなどの心配もあるので、劣化状態を定期的に確認しましょう。

 

※チョーキング:塗装面に起こる劣化現象の1つで、手で触ると白い粉状のものが付く現象です。この白い粉は、塗膜の表面が紫外線によって劣化し、粉状になったもの。つまり塗膜自体が薄くなってしまっていることの現れです。

 

・アスファルトシングル

 アスファルトシングル

 

アスファルトシングルは、カナダやアメリカで普及しているアスファルト防水シートを屋根材用に加工した屋根材です。ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に砂粒を吹き付けて作られています。以前は木造住宅には防火性能の問題で使用できませんでしたが、最近その問題がクリアされ、多くの住宅で採用されるようになってきました。意匠性が高く、30年保証を掲げるような保証期限の長い輸入品も見受けられます。屋根の下地に問題がなければ、カバー工法で補修できます。

 

釘や接着剤を使って固定していますが、薄いシート状のため、強風でめくれや反りが生じることも。また、カビやコケが生えてきやすく、表面の細石が剥がれ落ちて樋が詰まることもあるのでチェックが必要です。

 

カビやコケは高圧洗浄し、めくれたり浮いたりした場合は接着剤などで補修をします。接着が弱いと、台風や強風の際に屋根材が破れたり飛んでしまうこともあるので注意が必要です。10年に1度の定期的なメンテナンスに加え、台風などの後には破れや浮いた箇所がないか点検しましょう。

 

粘土瓦

粘土瓦

 

粘土瓦は、60年から100年と最も耐用年数の長い屋根材です。色褪せることもないので、塗装メンテナンスの必要はありません。破損した場合にも、破損している瓦だけを差し替えて修理することができます。

 

強風や地震などの後には、瓦のずれが生じていないかチェックしましょう。瓦がずれたり崩れたりしてしまった場合には、専門の瓦工事店に相談しましょう。

 

瓦の葺き替えは基本的に必要ありませんが、漆喰(しっくい)の剥がれや防水シートの劣化で雨漏りになることがあるので、10年ごとに信頼できる瓦工事店に屋根全体をチェックしてもらうとよいでしょう。

 

屋根材以外の耐用年数もチェック

屋根材以外の耐用年数

 

屋根材本体に問題がないように見えても、野地板や防水シート、板金などが劣化しているケースも多くあります。

 

屋根材の下には、雨水の侵入を防ぐ防水シートや野地板が敷かれています。ルーフィングの耐用年数は10年ほど。野地板としてよく使われるコンパネ(構造用合板)は、耐用年数が約20年ほどです。ただし、下地と屋根材の間に断熱材や空気層がない場合は、結露などによって耐用年数以内でも劣化しやすくなります。

 

排水部分につけられる金属製の雨仕舞板金などは、雨水が集中するため耐用年数が短くなり、雨漏りの原因となりやすい傾向があります。

 

金属製の雨仕舞板金

 

屋根のメンテナンスを行う際は、屋根材本体だけでなく、下地や板金などの耐用年数や劣化も考慮しましょう。

 

メンテナンス周期を延ばす工夫

ポリワン

 

屋根材のズレやめくれ、浮き上がりを放置しておくと、雨漏りや劣化を招き屋根材の寿命を縮めてしまいます。定期的なメンテナンスと共に、屋根材を常に良い状態で保つ工夫も大切です。

 

ハリケーンの被害が多い米国フロリダ州では、強力接着材「ポリフォーム」での施工が条例で義務化されており、風速70mの雨風でも屋根材が飛んだり崩れたりしない強靱な接着力で屋根材を固定しています。

 

ポリフォームは、化粧スレート・金属屋根・アスファルトシングル・粘土瓦など、あらゆる屋根材に使用できます。また、小さなガンタイプの「ポリワン」は、特に屋根の補修におすすめです。ポリフォーム・ポリワンで施工することによって、メンテナンス周期を延ばすことができ、地震や台風の時でも安心して過ごせるようになるでしょう。

 

【ポリフォーム日本代理店会】
http://www.polyfoam.jp/

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