雨漏りトラブルの原因は?~屋根材別に徹底解説~

雨漏りの4大原因

 

屋根は見えにくいため、普段お手入れをしない方も多いかもしれません。しかし、屋根は日々強烈な紫外線や雨風を受けながら、住まいを守ってくれています。劣化が進む前に、メンテナンスをすることが大切です。

 

特に梅雨や台風の季節になると、雨漏りのトラブルも増えてきます。事前の対策は必要ですが、実は屋根材によって、対処方法も変わってきます。急な雨漏りに慌てなくてすむよう、屋根材の特性を知ってトラブルを未然に防ぎましょう。

 

■雨漏りの4大原因

ルーフィングからの雨漏り

 

屋根の雨漏りの原因は、主に4つ考えられます。

 

・原因1:屋根材自体の経年劣化
紫外線や雨風に長年晒されることで、屋根の防水機能は低下していきます。金属屋根は雨や雪の影響で錆が発生し、雨漏りに繋がりやすいですし、アスファルトシングルなどは紫外線による劣化から雨漏りに繋がります。一方、瓦は紫外線による劣化や錆の心配がないため耐久性が比較的高いなど、屋根材によって経年劣化の程度は大きく異なります。

 

・原因2:雨仕舞(あまじまい)板金からの雨漏り
雨水が入り込まないように、屋根の端部に取り付けられた雨仕舞板金。これが錆びたり破損したりすることによって、雨漏りが生じます。雨漏りについては、屋根材の劣化の前にこちらが原因となることが多いようです。

 

・原因3:ルーフィングからの雨漏り
屋根材の下に敷く防水シート「ルーフィング」が剥がれたり破れたりすることで、雨漏りに繋がります。

 

・原因4:施工不良による雨漏り
屋根の防水処置が正しくされていない場合や、手抜き工事・施工不良が雨漏りの原因となっている場合もあります。

 

■雨漏りが起こる箇所と屋根材
雨漏りの原因について、ご理解いただけたのではないでしょうか。それでは、実際には屋根のどのような箇所でトラブルが発生しているのでしょうか。具体的に問題が起こりやすい箇所を、起こりやすい屋根材とあわせて見ていきましょう。

 

・谷樋(とい)の劣化(全屋根材)

谷部

 

雨漏りが起こる箇所で一番多いのが、谷樋です。谷樋は、屋根と屋根が谷のように凹んで繋がった部分。ここに雨水や雪が集まるようになっているため、板金の腐食が進みやすく、雨漏りの原因になりやすいのです。

 

谷部があれば、全ての屋根で谷樋板金が使われています。どの屋根材であっても、雨漏りの原因としてまず考えられるのは、谷樋の劣化です。

 

谷樋の劣化以外にも、軒樋にゴミが溜まった場合や、ゲリラ豪雨・豪雪などにより排水しきれず雨水が逆流・浸水した場合に、雨漏りになることもあります。

 

・コーキング剤の剥がれ(全屋根材)

コーキング剤の剥がれ

 

コーキング剤は、屋根材の隙間を埋めることで防水性を高める充填材です。経年劣化でクラックが入ったり、地震、強風によって剥がれることがあります。

 

補修方法は、まず雨水が侵入している箇所を探し、古いコーキング剤を取り除いてから隙間に新しくコーキング剤を充填します。専門業者に頼まずに対処できそうですが、コーキング剤の充填箇所によっては雨水の流れが変わってしまい、雨漏りを増幅させてしまう危険性もあるので注意が必要です。

 

・屋根材自体の経年劣化(化粧スレート・金属屋根)

屋根材自体の経年劣化

 

屋根の耐久年数は20〜30年と言われていますが、化粧スレート、アスファルトシングルや金属屋根では、その前に定期的な塗装などのメンテナンスが必要です。

 

紫外線や雨水により屋根材が劣化することで、屋根の防水機能は低下していきます。屋根材が錆びたり塗装が剥がれたりしている場合は、経年劣化による雨漏りの心配があるので、再塗装を検討しましょう。

 

・棟板金の浮き(化粧スレート・金属屋根)

棟板金の浮き

 

化粧スレート屋根の一番高い部分、屋根面と屋根面が合わさる場所に取り付けられているのが棟板金です。台風や強風の後に、この棟板金の変形や飛散による雨漏り被害が多くなります。
固定するための釘が緩くなったり抜けたりすると、棟板金が風で飛ばされやすく危険なので、メンテナンスが必要です。

 

・漆喰の崩れやヒビ(瓦屋根)

漆喰の崩れやヒビ

 

瓦屋根では、接着や目地の充填に漆喰が使われています。屋根の棟部分にもこの漆喰が使われていますが、台風や強風によって崩れやヒビが起こります。

棟瓦が崩れたり漆喰が大きく剥がれたりしていると、棟瓦を取り外して再び設置する必要がありますが、劣化が軽度なら漆喰を詰め直すだけで済みます。被害を最小限に抑えるためにも、日頃の点検と早めの対応が大切です。

 

・屋根材のずれ・割れ・浮き(瓦屋根・化粧スレート)

屋根材のずれ・割れ・浮き

 

突風や台風によって、屋根材そのものがずれたり割れたり、浮いたりすることがあります。また地震後に雨漏りするようになった場合は、揺れによって屋根材が崩れていることが考えられます。

瓦屋根の場合、瓦同士の隙間が大きくなることで雨水が侵入するケースも。その場合、瓦を部分的に交換するなどで補修が可能です。瓦の隙間を接着剤で埋めていくラバーロック工法は、雨水をせき止めてしまう可能性が高いので注意しましょう。

 

■トラブルに備えて雨漏りの原因を防ぐ

トラブルに備えてポリフォーム・ポリワンで雨漏りの原因を防ぐ

 

雨漏りが起きないよう、梅雨や台風シーズンの前には屋根の点検をして備えておきましょう。屋根を補修する際には、粘土瓦・セメント瓦・アスファルトシングル・金属系屋根材など、あらゆる屋根材に使用できる接着剤「ポリワン」がおすすめです。屋根材同士、また屋根材と下地材を強力に接着し、雨漏りの原因を防いでくれます。

 

雨漏りになって慌てないために、早めのメンテナンスと屋根材に合わせた対応を心がけましょう。

 

【ポリフォーム日本代理店会】
http://www.polyfoam.jp/

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