瓦屋根をもっと長持ちさせたい! 普段のチェックポイントと修理方法

瓦屋根をもっと長持ちさせたい!

 

日本で昔から使われてきた粘土瓦(以下瓦とします)は、他の屋根材と比べても耐久年数が長く、葺き替えなどの大修理になった際にも再利用できるなど、日本が誇る素晴らしい伝統技術を受け継いできた屋根材です。

 

他の屋根材と比べて、瓦はほぼメンテナンスフリーで使い続けられますが、定期的な点検をすることでさらに長持ちさせることができます。

 

そこでこの記事では、瓦屋根を長く使い続けるために注意したいポイントと、いざという時の修理方法についてまとめてご紹介したいと思います。

 

 

■瓦屋根は部材ごとに耐用年数が違う!

 

瓦屋根は、瓦の他にも、防水シートや桟木、漆喰(しっくい)、釘、ビス、銅線、シーリング、谷板金など様々な材料が使われています。瓦の耐用年数は60年から100年と長いのですが、瓦そのものに問題が見られなくても、その他の部材が劣化していることがあります。

 

耐用年数はそれぞれ異なるので、屋根部材ごとに定期的な点検とメンテナンスが必要です。

 

雨水の侵入を防ぐ「ルーフィング」と呼ばれる防水シートの耐用年数は約10年。漆喰や釘・ビス・銅線、シーリング、谷板金なども合わせて10年ごとに点検した方がよいでしょう。

 

屋根材の下に敷かれた野地板の耐用年数は約20年、その他の木材や桟木(さんぎ)は約30年の耐用年数がありますが、雨漏りや結露などによって劣化が早まることもあるので注意が必要です。

 

瓦屋根は部材ごとに耐用年数が違う

 

 

■瓦屋根を長持ちさせるために!注意したいポイント

 

定期的な点検とともに、日頃から瓦や屋根の状態をチェックしておくことで、瓦屋根をきれいに長持ちさせることができます。具体的にチェックしておきたいポイントを見ていきましょう。

 

・雨漏り
雨漏りが起きると、瓦屋根の下地が傷み、屋根部材全体に影響が出てしまいます。雨漏りを放置してしまったことで、屋根全体が傷み、多額の施工費用をかけて修理しなければならないことになるケースも。雨漏りが発生したら、できるだけ早く専門業者に相談しましょう。

 

雨漏り

 

・瓦のズレ
強風や地震によって瓦がズレてしまうことがあります。そのままにしておくと、ズレた隙間から雨水が侵入したり、瓦が落下したりすることもあり、大変危険な状態になってしまいます。台風や地震の後などは、瓦がズレていないかすぐにチェックすることが大切です。

 

瓦のズレ

 

・瓦の割れ・欠け
強風によって瓦自体が飛ばされたり、倒壊したアンテナや飛来物、ひょうなどによって瓦が割れたり、欠けたりすることがあります。瓦は他の屋根材と違い、破損した部分だけを簡単に交換できるので、瓦の割れや欠けに気づいたら早めに補修しましょう。

 

瓦の割れ・欠け

 

・漆喰の剥がれ・崩れ
漆喰は、瓦と瓦の隙間を埋めて雨水の浸入を防いだり、瓦と瓦を接着する役割をしています。経年劣化してくると、気づかないうちに漆喰が少しずつ剥がれ落ちてしまうことがあります。漆喰が崩れたり剥がれたりすると、雨漏りが発生したり、瓦を固定する力が弱まり、風や地震で瓦が落下する危険性が高まります。棟瓦を固定する漆喰が剥がれてしまうと、棟自体が崩れることも。剥がれた漆喰がベランダや庭先に落ちているのを見つけたら、早めに専門業者へ点検や補修を依頼しましょう。

 

漆喰の剥がれ・崩れ

 

 

■症状によって異なる瓦の修理方法

 

瓦が割れたり欠けたりした場合、破損した部分の瓦だけを交換できるとご紹介しましたが、その他にはどのような修理方法があるのかご存じでしょうか。昔から使われてきた瓦には、受け継がれてきた伝統的な修理方法があります。

症状の程度によって「瓦一部交換・漆喰詰め増し」「棟積み直し」「屋根葺き直し」「屋根葺き替え」の工事をすることになります。瓦自体の耐用年数は長いため、棟積み直しや屋根葺き直しでは、破損していない瓦はそのまま使用できます。

 

・瓦一部交換・漆喰詰め増し
漆喰の劣化が小さいうちに気づくことができれば、漆喰を詰め増しするだけの簡単な補修で済みます。割れたり欠けたりした瓦も部分交換できるので、費用もあまりかかりません。

 

瓦一部交換・漆喰詰め増し

 

・棟積み直し
瓦屋根の頂上の結合部を棟と呼びます。棟瓦によって雨を受け流して、瓦の下に雨が入り込むのを防いでいます。棟瓦の漆喰が劣化すると、瓦の固定がゆるみ、雨の侵入や強風や地震による瓦落下の危険が出てくるため、積み直し工事では棟を一度解体し、漆喰を詰め直してから再び棟瓦を積み直していきます。

 

棟積み直し

 

・屋根葺き直し
瓦そのものに問題が起きていなくても、瓦よりも耐用年数の短い野地板や防水シートが先に老朽化してしまう場合があります。修理の際、瓦はそのまま使用できるので、屋根材を外して野地板や防水シートを交換し、再び外した瓦を設置します。瓦の交換費用がかからないので、葺き替え工事よりも費用を抑えることができます。

 

屋根葺き直し

 

・屋根葺き替え
下地だけでなく、瓦にも激しい劣化がある場合には、新しい瓦に交換する「屋根葺き替え工事」を行います。工事費用だけでなく、新しい屋根材の購入、瓦の廃材処理費などもかかるので、高額な屋根リフォームになります。

 

屋根葺き替え

 

 

■瓦屋根をさらに長持ちさせる施工方法

 

非常に耐用年数が長くメリットの多い瓦ですが、瓦のズレや割れ、漆喰の劣化などのデメリットもあります。放置してしまうと雨漏りを招き、下地を耐用年数より早く劣化させる原因にもなります。定期的なチェックやメンテナンスで早めに補修していくことが大切ですが、この瓦屋根の弱点を根本的に解決する方法があります。

 

それは、釘やビスに代わる強力接着剤「ポリフォーム」を使用することです。この「ポリフォーム」は、ハリケーン被害の多いアメリカ・フロリダ州で、瓦屋根での使用が条例で義務付けられています。この強力なポリフォーム工法で施工すれば、瓦のズレや棟瓦の歪みを心配することもなくなります。また、カートリッジタイプの「ポリワン」は、屋根の補修にも適しています。

 

カートリッジタイプの「ポリワン」

 

この機会にポリフォーム施工を導入して、安心して暮らせる、災害にも強い屋根を実現してみませんか。

 

【ポリフォーム日本代理店会】
http://www.polyfoam.jp/

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